割引 絶版★美本『大日本古記録・殿暦』全5巻セット(藤原忠実著、東京大学史料編纂所、岩波書店、セット箱、定価33,500円)院政期史料

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絶版★美本『大日本古記録・殿暦』全5巻セット(藤原忠実著、東京大学史料編纂所、岩波書店、1995年、セット箱、定価33,500円)院政期史料 倉庫長期保管品となります。

外箱イタミございますが
中身使用頻度が少ないためか綺麗な状態です。

品となりますので、使用感御座いますが通読に問題はありません。
よろしくお願い致します。

『大日本古記録』は、東京大学史料編纂所で刊行(販売は岩波書店)が続けられてる日本史史料集です。平安時代以降各時代の代表的な古日記を取り上げ、原本や写本、逸文らを蒐集し相互に比較検討して本文を確定し、史料として信頼できるテキストを提供しています。注記や解題、索引、年表も付いていて大変便利です。最初の刊行は1953年からで、『新井白石日記』『梅津政景日記』『御堂関白記』『蔗軒日録』『江木鰐水日記』『上井覚兼日記』らが第一陣でした。

『殿暦(でんりゃく)』は、初版が1960年代刊行で、1970年に全5巻完結しました(第1巻1960年初版、第2巻1963年初版、第3巻1965年初版、第4巻1968年初版、第5巻1970初版)。出品本は1995年にセット箱入りで刊行された第3刷です。

本の状態は、輸送用セット箱に少し傷がありますが、中箱や本は大変状態良く、中箱は無傷の新品状態。本の表紙は傷等なく良好、天地、小口、ページは真っ白の綺麗な状態です。セット箱は主に1984年から87年、1995年から96年頃、当時4冊以上で完結済みの2刷、3刷本に用いられました。そのため古書市場にはセット箱が無いものが殆どですが、セット箱付きの最も新しい95年版を出品します。


さて、藤原忠実(1078-1162)は、平安時代後期の公家で、白河院政期の関白として知られます。父は『後二條師通記』の著者で、堀川天皇の代に関白となった藤原師通です。忠実は承暦2年(1078)に誕生、寛治2年(1088)11歳で叙爵し、摂関家の嫡流らしく出世を重ね、承徳元年(1097)20歳で権大納言になりました。康和元年(1099)父の関白師通が38歳で急死すると、氏の長者は承け継ぎましたが、関白職はすぐには許されず、翌年右大臣になり、長治2年(1103)になってようやく関白に就任しました。嘉承2年(1107)鳥羽天皇が即位すると摂政となり、天永3年(1112)太政大臣に任ぜられ、保安2年(1121)まで関白を務めて子の忠通に譲りました。その後は、白河法皇との確執があり不遇でしたが、鳥羽院政が始まると再び摂関家の実力者となりました。保延6年(1140)出家し、この頃から長男忠通の弟、頼長の才能を愛して、忠通との葛藤を起こして保元の乱の原因を作り、結局知足院に幽閉され、応保2年(1162)に85歳で亡くなりました。知足院殿、富家殿と呼ばれ、また、忠実の談話を中原師元が筆記した『中外抄』があります。

『殿暦』は、記名から元々具注暦に書かれた暦記だったとされ、残された日記が摂政関白時代のものであることから「殿下日暦」からきた名称とも言われます。また『知足院殿記』『知足院関白記』とも言われてきました。自筆原本は伝わらず、陽明文庫に鎌倉時代に近衛基平らが書写した22冊本があり、これは承徳2年(1098)から元永元年(1118)まで連続しています。これを近世になり、近衛基煕が写したものを予楽院本と言い、これを転写した本が広く各地に伝わります。

内容は、摂関家の当主として、朝儀、公事、氏寺興福寺の事などを毎日几帳面に年記しています。白河上皇の日々の動向を細かく記録していて、権力を強める白河院政とそれに対する摂関家の対応の実態がわかる基本史料です。例えば、忠実が『殿暦』を書き始めてまだ間もない頃、彼は康和元年(1099)に父の関白師通、康和3年(1101)に祖父の元関白師実を相次いで失いました。父を失って僅か1両年で祖父も失った日の日記には、非常にショックを受けて書くことが出来ないと記し、2月13日の祖父の死から21日の葬儀まで、毎日日付だけ記し他に何も書いていません。摂関家当主・氏の長者となった忠実は当時24歳でまだ内大臣でした。後ろ盾の父と祖父を亡くし責任の重さを感じたのでしょう。実際、若い忠実には、同じく23歳の堀川天皇の政治の支えになるには経験不足で、自由に政治を取り仕切っていた祖父や父のようにはなれず、50歳の政治経験豊かな白河上皇に何事も相談する機会が増え、次第に院政が強まっていきます。

その他、歴史的に重要な記録では、嘉祥2年(1107)の堀川天皇の崩御について詳しく記し、他に大江匡房の死去なども記していますが、特に、源義親、平正盛、源義忠、また奥州の藤原清衡らの名前も登場し、院政の発展により新興武士階級が台頭してくる様子がわかるのが本記の重要性であり、特色です。例えば、源義親の乱についても多く記しています。康和4年(1102)12月、朝廷は九州で狼藉を働く義親を隠岐へ配流しますが、義親は配所には行かず、出雲国に渡って目代を殺害し官物を奪取しました。そこで、嘉承2年(1107)12月、朝廷は平正盛を追討使に任じ、忠実は彼に馬を送りました。そして、翌嘉祥3年(1108)正月29日には、はやくも正盛は義親を誅したとして、義親の首を持って京へ凱旋します。翌天仁2年(1109)2月、今度は、義親の弟、河内源氏の棟梁で検非違使の源義忠が夜間に暗殺される事件が起こり、6日に報せを聞いた忠実も白河上皇から意見を求めらています。義忠の暗殺は叔父源義綱の子源義明らとされ、16日義綱らは近江に逃れました。朝廷は翌17日に源光國・源為義に討伐させ、敗れた義綱一族は戦死。一人残された義綱は出家し為義に降伏し、29日に佐渡に流刑になりました。以上のような源義親の乱や源義忠暗殺事件については『中右記』らによると、後に複数の義親が出現したり、義忠の暗殺が叔父の義光の仕業だとされたり新たな展開があったようですが、残念ながら『殿暦』では記事を欠いています。

また、忠実は奥州平泉の藤原清衡から沢山の馬を献上されています。忠実が関白になったのが長治2年(1103)なので、これを知って清衡が以降、馬の献上を繰り返したことを伺わせます。
長治元年(1104)4月に、忠実は時期は不明ですが、藤原清衡から献上されていた馬を召し出しているために、それ以前から献上は行われていたようです。
長治元年(1104)7月、藤原清衡、忠実に馬2頭献上。
天永元年(1110)正月、藤原清衡、忠実に馬5頭献上。忠実は内3頭を長男の右近衛中将忠通に贈りました。
天永2年(1111)10月、藤原清衡、忠実に馬3頭献上。忠実は内1頭を長男の忠通に贈りました(同月、源義光も忠実に馬を献上しています)。
天永3年(1112)10月、藤原清衡、忠実に馬6頭献上。
元永元年(1118)8月、藤原清衡、忠実に馬3頭を献上。12月、忠実は飼育させていた3頭のうち1頭を召し寄せた所、中々の良い馬だったので長男の内大臣忠通に贈っています。
これらは、奥州藤原氏に関する数少ない貴重な情報です。 注意事項 ※専門知識が無い為、細かな検品等はしておりません。
ご質問頂いてもお答できない場合がございます。
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他にも多数の珍しい品、奥ゆかしい品取り揃えております。ぜひご覧ください。

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